今日は下肢疲労骨折の診察検査について
FIFA medical より
臨床検査で最も顕著な特徴は、損傷部位の局所的な圧痛とそれに続く限局性腫脹です。
⇒とても大事ですね。時に圧痛がはっきりしない時もありますけど。
局所的な圧痛は65.9~100%の診察時に認め、限局性腫脹は18~44%の症例に見られます。
Patel D.S., Stress fractures: Diagnosis, treatment, and prevention. Am Fam Physician. 2011.
⇒圧痛の方がより特徴的ということですね。これは外せません。
容易に触診できる疲労骨折のよく認める部位として、
脛骨、舟状骨、腓骨、中足骨、および踵骨が挙げられます。
解剖学的に深いために骨への触診が困難な部位が存在します。
そんなときに役立つ非特異的な検査があります。
それは、ヒールレイズ(heel raise)からホッピング(ジャンプ)ですね。
⇒特に片脚でいろんな方向やジャンプや3Hopなど工夫するとより検出しやすくなります。
ジョギングまで段階的な活動復帰を指示することで、痛みを再現することができます。
アスリートの生体力学の評価も診察所見の一部として取り入れることが必要です。
疲労骨折の95%は下肢で発生するため、下肢の長さ、下肢の関節の可動域、および足の生体力学を評価することが重要な領域です。
Liong S.Y. Lower extremity and pelvic stress fractures in athletes. Br J Radiol. 2012
では、診察動画です。ジャンプテストと疲労骨折の圧痛部位の解説です。
https://youtu.be/yADGsZdiIjw
圧痛や腫脹等の理学所見、ジャンプテスト、画像検査、各個人の生体力学的な評価などを
考慮して、鑑別診断を除外しながら早期診断へ導いたり、再発を早く感知するように
心がけています。
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